はじめに
みなさんこんにちは。
今日は映画『Fukushima 50』の感想を書いていこうと思います。
『Fukushima 50』の感想を一言でいうと、
あの日、何があったのか分かる!
です。
そんな人の参考になれば嬉しく思います。
Fukushima 50とは
門田隆将著の書籍『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』を原作に、東北地方太平洋沖地震に伴う福島第一原子力発電所事故発生時に発電所に留まって対応業務に従事した約50名の作業員たち・通称「フクシマ50」の闘いを描く物語。
福島第一原発で何があったのかを描いた作品です。とにかくキャストが豪華で原発の所長役を渡辺謙さんが演じています。
Fukushima 50の感想
本作を見て思ったのは以下の4点です。
- 3月11日に何があったのか分かる
- 科学的な説明みたいなのが欲しかった
- 当時の政権批判?
- ハッピーエンド風の終わり方に疑問
それぞれ詳しく解説していきます。
3月11日に何があったのか分かる
本作の肝になる部分だと思います。
あの日、何があったのかの流れが一通り分かります。何があって福島第一原発はあんなことになってしまったのか。
また、現場の苦労も切実に描かれています。状況の分からない原子炉内への調査に東電本店との軋轢、繰り返し襲い掛かる余震など当時の恐怖がヒシヒシと伝わってきました。
当時、何があったのか時系列で分かるのが本作の魅力だと思います。
科学的な説明みたいなのが欲しかった
原子力発電って人間の科学の叡智が詰まったものだと思っています。その『科学の叡智』に対する好奇心の答えが無かったように感じました。
どのような原理で発電されているのか?
電源が喪失するとどうなるのか?
メルトダウンとは何なのか?
そもそも放射能とは何なのか?
といった原子力発電の基本的説明がほとんどありませんでした。
もっと言うと、どうして非常用電源は地下にあったのか? など東京電力の震災前の考え方みたいなものも知りたかったです。
なので、少し原子力発電について調べたり、あの日に何があったのかを調べておくと本作をより楽しめると思いますよ。
当時の政権批判?
震災当時の首相は民主党の菅総理でした。
緊急時でバタバタしている時に首相が第一原発に来たり、官邸が色々うるさいから思うように出来ない! みたいな描写がありました。
現に政権はすぐに自民党に戻ってしまいました。それでも、当時の菅総理の行動は東京電力の不信感というか不透明感みたいなところにも原因があったように思います。
本作は原発で働く人の視点がメインのストーリーです。だから官邸が色々口出ししてくるのは面白くないと思います。
それでも、なんかバランスが取れていないように思いました。
ハッピーエンド風の終わり方に疑問
最後は桜並木が出てきます。最後のシーンを撮るために色々こだわりがあったという話も聞きました。
最後はあのときの原発作業員の人たちのおかげですべてが解決したみたいな雰囲気がまんまんでした。もちろん、あの時の50人は東日本壊滅を救った英雄だと思います。
これがフィクションならその終わり方にも納得がいきます。しかし、本作は実際に起きた出来事をテーマにしているはずです。
そして福島第一原発の問題はまだ解決していません。「俺たちの戦いはこれからだ!」みたいな終わり方が正しいのでは? と疑問に思ったのも事実です。
あとは、「自然を舐めてはいけない!」というのが今回の事故の教訓のようです。しかし、それ以外の原因もあったように感じました。
もっと未来に繋がるエンディングが他にもあったんじゃないのか、という気がします。
まとめ
今回は『Fukushima 50』の感想を書きました。
『Fukushima 50』の感想を一言でいうと、
あの日、何があったのか分かる!
です。
本作の感想はとても難しいです。原発を始めとするこれからの日本のエネルギー事情など政治に関することも考えさせられます。
不謹慎かもしれませんがエンタメ的な意味で面白いのか、それとも何があったのか記録的な意味で面白いのか。
その辺をハッキリさせたうえで観た方がいいですね。
僕の感覚だと、エンタメとして観た方がいいように思いました。記録の意味だと前にやっていたNHKの特集の方が見応えがあったように思います。
やっぱり見て損はないと思うのでぜひ見てほしいです!
それではノシ!