はじめに
みなさんこんにちは。
みなさんは助数詞という言葉を知っていますか?
助数詞とは、犬なら『匹』、紙なら『枚』といった感じで数のあとに付ける言葉です。
この助数詞は本当にたくさんあります。きっと、みなさんの知らない助数詞もあると思いますよ。
というのも、こんな本を見つけたんですよね。
この本を読んでみると、こんなにも助数詞があるんだ! と驚きます。あと、普通に間違えて使っていた助数詞もありました。
そこで今回は驚いた助数詞ベスト10を発表します。
『日本語が面白い! 数え方の絵本』
著者・イラスト | ロコ・まえだ |
発行所 | 柳原出版株式会社 |
みなさんの助数詞マスターへの手助けができれば幸いです。
驚いた助数詞ランキング ベスト10
1位 | ケーキ | 丸ごとで「一台」 |
2位 | ようかん | 「一棹」「一本」 |
3位 | メガネ | 「一本」 |
4位 | 仕事 | 「一口」 |
5位 | 神様 | 「一柱」 |
6位 | あじさい | 花の塊は「一朶」 |
7位 | 太鼓 | 「一面」「一張」 |
8位 | 本棚 | 「一台」「一本」 |
9位 | 授業 | 一コマ |
10位 | 入道雲 | 「一座」 |
それでは詳しく紹介していこうと思います。
10位 入道雲 「一座」
雲は普通「一つ」と数えますが、入道雲は高い山のように見えるので「一座」と呼びます。
僕も知らなかったです。というか、雲を数えるという概念がなかったですね。
入道雲を数えてみたくなりますね。
9位 授業 「一コマ」
大学なんかは「一コマ」と呼びますよね。でも「コマ」要素って見当たりますか?
『日本語が面白い! 数え方の絵本』にはこんな解説が書いてありました。
「齣」とは並んだものの区切りを数えるときに使う言葉です。四コマ漫画、コマ割りなどにも使います。
引用:『日本語が面白い! 数え方の絵本』 P105
「コマ」は区切りのことだったんですね。
8位 本棚 「一台」「一本」
本棚を買い替えようと思っていた僕にはタイムリーな助数詞です。
てっきり、「個」だと思っていました。
「本」に関しては、本棚だから「本」というわけではないようです。
江戸時代には本棚や箪笥の上に金具の輪っかが2個ついていて、そこに棹を差して運んでいたそうです。
イメージとしては、上の図の籠が箪笥になっている感じですかね。そこから棹や竿の数え方である「棹」や「本」が使われるようになりました。
7位 太鼓 「一面」「一張」
太鼓は「一面」もしくは「一張」と数えます。そういえば太鼓を数えたことなかったな、と思いました。
これからはお祭りに行ったときに、「さすがに10面も太鼓があると迫力が違うな!」と言うことができますね。
6位 あじさい花の塊は「一朶」
正確には花の塊一つで「一朶」と言います。イチダと読みます。ちなみに花一つは「一輪」です。一輪の集合体が一朶ということですね。
一輪はよく使いますが一朶は使ったことないですね。こんなところにも助数詞があるなんて驚きです。
5位 神様 「一柱」
神様の数え方は一人、二人ではなく一柱、二柱と数えます。これは意外と知らない人が多いのでは、と思います。
なぜこんな数え方をするのかについては諸説ありますが、その中のひとつに、古代の日本で神様の依代として柱を立てたから、という説があります。
引用: 『神様の御用人』P71 浅葉なつ メディアワークス文庫
『神様の御用人』の解説では、諏訪大社の御柱祭や伊勢神宮の心御柱など神様と柱の関係性が解説されています。
柱の解説はあくまでコラムです。大部分を占める小説部分も面白いので読んでみてください。
4位 仕事 「一口」
仕事に助数詞なんてあったんですね。全然知らなかったです。転職サイトなんかを見てると、「なんと求人数○○件!」という表記が多い気がします。
江戸時代には奉公人の雇用などを仲介する「口入屋」という業者がありました。今の人材派遣会社です。
引用: 『日本語が面白い! 数え方の絵本』 P130
落語の『化け物使い』にも口入屋は登場しますね。
3位 メガネ 「一本」
メガネって「本」なんですね。てっきり一つだと思っていました。
メガネをかけている人にとっては当たり前なんでしょうか。それでもメガネを数えることってあんまりないですよね。
2位 ようかん「一棹」「一本」
一本はまだ分かりますけど、一棹(ヒトサオ)はよく分からないですよね。
物干悼のように細長く棒状の和菓子のことを悼物菓子と呼びます。羊羹のほか、外郎も含まれます。
引用:『日本語が面白い! 数え方の絵本』 P37
なるほど。形状が細長いから「棹」なんですね。
ちなみに小豆餡を型に流し、寒天で固めた和菓子がようかんで、米粉に砂糖や水を加え、型に流し込み蒸篭(せいろ)で蒸したモノがういろうです。
小豆餡か米粉かの違いですね。
1位 ケーキ丸ごとで「一台」
切り分けたケーキは「一切れ」ですが、ホールのケーキは「一台」と数えるんですね。僕はケーキ屋に行ったとき、「一つください」という注文の仕方をしていました。
これからはケーキ屋に行ったとき、「一切れ」か「一台」で注文したいと思います。
まとめ
今回は助数詞、もとより『日本語が面白い! 数え方の絵本』を紹介しました。勉強になりますし、たいへん興味深い内容でした。
せっかく読んだので、これからは正しい助数詞を意識して数を数えていきたいです。
それではノシ!