はじめに
みなさん、こんにちは。
今日は高校野球の実況でよく聞く単語の意味を解説します。
- 甲子園でよく聞くけど、どういう意味なの?
- 野球のルールはなんとなく分かるけど、詳しくは分からない!
野球はテレビ中継などで観る機会が多いけど、言葉の意味などを解説している場面はあまりないですよね。
そこで、今回は野球を10年間やってきた僕が甲子園の実況でよく聞く単語の意味を解説していこうと思います。
これを読めば、きっと実況の言葉に引っかからずより高校野球を楽しく観戦できると思います。
浜風
甲子園のすぐ南には海があります。その海から吹いてくる南西の風を浜風といいます。
甲子園に対し、浜風はライトスタンドから3塁ベンチの方向に吹きます。
その結果、ライト方向に飛んだフライは浜風に押し戻されて飛距離がそこまで出ません。
センターフライも浜風に乗って左中間方向に流されます。
甲子園の立地によって浜風が吹くわけです。
ルールについての語句
野選
野手選択の略称です。フィルダースチョイスとも言います。
簡単に言うと、守っている選手が判断を誤り、アウトが取れなかったときに記録されます。
例
- バント処理をした投手がファーストではなく、セカンドに投げたとします。しかしファーストランナーを刺すことができず、打者走者もセーフになってしまったとき。
- 満塁でショートに打球が飛び、ホームに送球したが間に合わずセーフになったとき。
例のようにファアボール、デッドボール、ヒット、エラー以外で打者走者が塁に出たときに記録されます。
野選(フィルダースチョイス)はけっこう定義が複雑です。
正確にいうとちょっと違いますが、エラーじゃないけど守備側の判断ミスが出たときに記録されると覚えておけば大丈夫です。
フォースプレー
ランナー1塁やランナー1,2塁など塁が詰まっているとき見られます。
守っている野手はベースを踏むだけでランナーをアウトにすることができます。
例
- ランナー1塁でセカンドにゴロが飛ぶ。セカンドがセカンドベースを自分で踏みアウト
- 満塁でピッチャーゴロ。投手はホームに送球しサードランナーがアウト
ダブルプレーの多くはセカンドのフォースアウト→ファーストへ転送し打者走者アウトです。
タッチプレー、クロスプレー
塁にランナーが詰まっていないときは、ベースを踏んでもランナーをアウトにすることはできません。
ランナーにボール、またはボールを掴んだグローブでタッチをする必要があります。クロスプレーともいいますね。
例
- 1塁ランナーが盗塁、ショートが一塁ランナーの足にタッチをしてアウト
- ランナー3塁のとき、ショートゴロが飛びホームに送球。3塁ランナーがホームでタッチアウト
セーフかアウトか分かりにくいプレーは大体クロスプレーです。
タッチアップ
ノーアウト、ワンアウトでバッターがライナー、フライを打ち、野手がノーバンドで捕球したときに起きるプレーです。
ランナーはベースに戻り、捕球のタイミングに合わせて次の塁へスタートします。
ランナー3塁のときによく見ます。
グラウンドの場所、守備位置について
一二塁間
ファーストとセカンドの間のことをいいます。
一二塁間を抜けた打球はライト前ヒットになります。
三遊間
サードとショートの間のことをいいます。
三遊間を抜けた打球はレフト前ヒットになります。
左中間
レフトとセンターの間のことをいいます。
左中間を破る打球はいわゆる長打になります。
右中間
ライトとセンターの間のことをいいます。
左中間より右中間の方が三塁打が出やすいです。
マウンド
実況がよく、「マウンドに上がります」と言います。
マウンドとは投手が投球を行う円状に土が盛られた場所です。
マウンドがあることにより、角度が付いて投手有利になります。
アルプス
アルプスとはアルプススタンドの略です。
内野席と外野席の間にあります。土と芝生の境目辺りからポールまでをアルプス席と呼びます。
作戦に関する語句
エンドラン
ヒットエンドランの略称です。
ランナーは盗塁し、バッターはどんな球でも打たないといけません。
成功すればチャンスを広げることができる反面、大きなリスクもある作戦です。
セーフティバント
通常のバントはランナーを次の塁へ安全に進めるための作戦です。
漢字で書くと犠打で、自分が犠牲(アウト)になってでも次の塁にランナーを進めるのです。
セーフティバントは通常のバントとは違い、バッターもセーフになるような工夫をするバントです。
実況は、「自分も生きよう、というようなバント」と口にすることが多いです。
最近は3塁にランナーがいる場面でサインプレーとしてよく見るようになりました。
投手に関する語句
ストレート
一番投げやすいボールです。自然に投げればストレートになります。特に大きな変化はありません。
ほぼ真っすぐに見えますが、一応は最後で失速して山なりな軌道を描きます。
スライダー
比較的投げやすく、多くの投手が投げます。
横に曲がったり、斜めに曲がったり、下に落ちたりなどボールの握りによって様々な変化をします。
高校野球では多くの投手が追い込んでから投げる決め球です。
カーブ
一番投げやすい変化球です。指から抜くように投げます。
スピードはあまり出ず、大きく弧を描くような軌道でキャッチャーミットに収まります。
決め球というよりは、相手の不意を突くような変化球です。
フォーク
ボールを人差し指と中指で挟んで投げます。握力が必要で難易度の高い変化球です。
途中まではストレートと同じ軌道ですが、バッターの手元で大きく下に落ちます。
空振りを奪いやすい球種です。
高校野球ではあまり見ないような気がします。
チェンジアップ
ストレートとよく似た軌道ですが、スピードが遅いです。
そのため、バッターのタイミングをずらすのに有効です。
握り方によっては変化させることも可能です。
カットボール
スライダーに似た軌道を描きます。ただしスライダー程曲がりません。小さく鋭く曲がるイメージです。
空振りを奪うというよりは、バットの芯から外し凡打を打たせる球種です。
シュート回転
投手がストレートを投げたつもりでも、ボールが正しい回転をしておらず変化してしまうことです。
原因はボールを離すタイミングなど投げるフォームです。
ボールに指先の力が加わっておらず、コントロールも思うようにできません。
そのため簡単に打たれてしまいます。
インコース
投手の投げたボールがバッターの体に近いところを通ります。
バッターからすると窮屈なスイングになるので打ちにくいです。
投手からすると、バッターにボールを当てないギリギリのコントロールが要求されるので、容易には投げにくいコースです。
アウトコース
投手の投げたボールがバッターの体から遠いところを通ります。
アウトコースを狙ってギリギリストライクのときは、「アウトコースいっぱい」と表現されます。
投球は基本的にアウトコースを中心に組み立てられます。
先発投手
先発投手とは試合の最初から投げる投手のことです。
次に出てくる投手は中継ぎ、リリーフなどと呼ばれます。
ちなみに先発投手が試合の最後まで投げ切ることを完投といいます。
チーム内で一番いい投手の背番号は1で、エースと呼ばれます。
無四球完投
投手が完投しファアボール、デッドボール両方とも出さなかったときに記録されます。
投手のコントロールが優れています。
まとめ
今日は野球を10年間やってきた僕が甲子園の実況でよく聞く単語の意味を解説しました。
野球はテレビで観る機会も多いですが、言葉の意味を知る機会はあまりないように思います。
単語の意味を知って、野球観戦を楽しんでください。
それではノシ!